
コーキングとシーリングって何が違う?!
現在では外壁塗装をするとなると、相見積もりを取ることが当たり前ですよね。相見積もりとなると、複数の業者がやってきて外壁の調査を行います。
業者A「目地のコーキングもかなり傷んでますから打ち替えがひつようですね。」
業者B「外壁のシーリング、劣化していますからここも新しくしましょう。」
「同じ部分の事みたいだけど、素材がちがうの?」
コーキングも、シーリングも、外来語(英語)だということが分かりにくい原因の一つです。ちょっと英和辞典で調べてみました。
■コーキング ⇒ caulking ⇒ caulk 動詞
動詞 隙間に槙肌(まいはだ)を詰める、水漏れを防ぐ
※ 槙肌(まいはだ) :木の内皮を砕いて、繊維状にしたもの。舟や桶などの板の接ぎ目に詰め、
水漏れを防ぐために用いられる。
■シーリング ⇒ sealing ⇒ seal 動詞 名詞
動詞 封をする、捺印する
名詞 判、封、印、シール、密閉、密封
ここまででどちらの業者も「目地に詰め物をして水漏れを防ぐ」、「目地に封をする」という意味で使っていることが分かりました。
結論を言ってしまうと、外壁塗装ではコーキングもシーリングも同じことを指しています。
窯業系サイディングボードの継ぎ目の隙間に目地材を充填することをコーキングやシーリングといいます。シール工事と呼ばれる方もいます。
外壁塗装では全て同じ工事だと思ってもらって構いません。日本を「にほん」と読んでも「にっぽん」と読んでも意味が変わらないのと同じようなものだと思ってください。
同義語が複数あるとややこしいのに、どうして呼び方が複数あるのでしょうか
1.建築や外壁塗装以外の業種でも使われているからです
コーキングの語源を辿ると「船の板の接ぎ目に槙肌を詰めて、ピッチ(黒色の樹脂)を流し込み、水漏れを防ぐ」となっています。造船由来の言葉だということが分かります。 シーリングは王や領主などが信書などに添付した蝋や鉛などの印章や証印です。それらが封緘としても使われたことから「封をする」という意味でも使われるようになり、密閉や密封を指すようにもなりました。
近代以降の造船を思い浮かべてください。蒸気船の時代の頃です。この頃になると産業革命も進み、船体を造る人、蒸気機関を造る人とかなり分業が進みました。船体の水漏れ、蒸気機関の水や蒸気漏れ、同じ水関係の漏れを防ぐための作業でも船体はコーキングで、蒸気機関はシーリングでこうして同じ現場にちょっと違う似たような作業が混在することになり、言葉もそのまま残ったのです。やがて外燃機関であった蒸気機関は内燃機関に移り変わります。同じ機関ですから、シーリングという言葉が使われ、現在では自動車産業でも同じ言葉が使われています。
2.充填される目地材の名称にシーリング材とコーキング材の2種類と
プラスアルファがある
外壁塗装において使われる目地材の名称ですが、コーキング材とシーリング材なるものが流通しています。同じくらいの値段でしたら成分はほぼ一緒なのにメーカーや商品によって呼び方が異なるのです。
あるメーカーではコークとコーキングが商品名に使われています。あるメーカーではシーラントとコークという商品名に使われています。また他のメーカーでは目地材ではシーラント、それを充填する時に使う工具にはコーキングガンと名付けられています。
シーラーやシール材と呼ばれることもあります。
「渡されたお見積もりや工程表にはコーキング工事と記されていたのに現場で使う材料を見せてもらったら、シーラントと印刷されていた」なんてことが起こったら、かなり混乱しますよね。
外壁塗装や屋根塗装の場合、シーラーというと普通は下塗りに使う塗料を指します。この場合は仕上げ用の塗料を密着させるという意味で用いられています。
度々、報道される悪徳業者やネットの普及のおかげによって、外壁塗装などのリフォームをする前に勉強する方も増えました。何でも業者任せにするのではなく、ある程度の知識を持って外壁塗装や屋根塗装に臨んだ方が満足度の高い外装リフォームになると思います。
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