
剥離が多い原因
(1) 素地調整の不足
掃除の甘さ、研磨不足など
(2) 塗装が付着しにくい素材
押出成型板・亜鉛メッキ・塩ビ鋼板など
(3) 塗り重ね時間が極端に超過している
特に夏は注意
(4) 結露や霜が降りる時期は塗装が密着しない
(5) 過去何層にも塗り替えている外壁は危険!
モニエル洋瓦の剥離
事例
最適な塗料の選択をしないままで、主流の戸建ての屋根に溶剤シーラー+溶剤シリコン屋根塗料だけでは、1年後にひどい剥離が発生することがある。
原因と対策
モニエル瓦の塗料選びは慎重にする
コロニアル屋根と違い、モニエル瓦は美観をよく見せるためにアクリルクリヤー塗装が施していますが、その塗膜の下にはスラリー層があります。
塗装時にこのクリヤーが風化してなくなり、スラリー層の上から塗装をすると非常に剥離の危険性が高まります。
モニエル瓦とは
▼メーカー別洋風コンクリート瓦
メーカー | 商品名 |
---|---|
日本モニエル | モニエル瓦 ホームステッド(平板)・センチュリオン(山型) |
クボタ | クボタ洋瓦 パラシェイク(平板)・パラマウント(山型) |
旭セメント | スカンジア瓦 エクシード(平板)・SS・FF(山型) |
洋風コンクリート瓦とセメント瓦の見わけ方
屋根断面が…セメント瓦→平滑 洋風コンクリート瓦→ザラザラ
鋼鈑トタン屋根等の剥離
事例
カラートタンの塗り替え。
一般的に多い変性エポキシさび止め塗料との下塗り+トタン用のシリコン塗料。
特に夏場はトタンの熱膨張が原因で、下地から剥離する場合もある。
亜鉛メッキ鋼板の場合でその下地が露出している場合は、念入りな下地調整が必要。
原因と対策
下塗りである、エポキシ系さび止めの場合、あまに長い時間を置かずに、インターバルを短めにとらないと、密着不良の恐れが出てくる。
念入りな下地調整と屋根が暑くなる季節は、重ね塗り時間を短めに取って、できる限り早めに中塗り塗装しておく。
亜鉛メッキ鋼鈑面の剥離
事例
亜鉛メッキ鋼鈑の塗膜剥離は非常に多い事例です。
原因と対策
過去の事例ではさびが発生していない場合、念入りな下地調整後ミッチャクロンなどのプライマー塗布の塗装方法の方が、密着性が高められる事例もある。ただそれも数カ月なと゜亜鉛メッキが紫外線にさらされている状態などで暴露された後の方が、表面がツルツル、ピカピカ新設時よりは密着性が高まる。
塀・ブロックなどの剥離
事例
ブロックなどの塀の剥離のトラブルも少なくない事例です。
原因
同類のコンクリートと比べ吸収性がよいため、良く乾燥してから塗装をする必要があります。また家の周りの塀となっている場合、庭などの土から湿気が上がって剥離するとも言われています。
対策
現状塗装している場合でその上から塗り替える場合、目視では剥離の状況が良く確認できないこともあるので、注意が必要な時があります。吸収性がよいため、密着性を高めるシーラーも吸い込んでしまい塗料との 密着性に欠ける場合もあるため、やや濡れ感が出るまで下塗りをしたほうがいいでしょう。
外壁の塗膜剥離
事例
モルタル外壁の塗装部が剥離
原因
高圧洗浄の不足、またはシーラー不足が考えられる。特にサイディングなどで外壁表面ツルツルして、チョーキングが著しい場合は、チョーキングがシーラーなどをブロックして密着不良が発生する場合もある。
対策
事例上記の場合は高圧洗浄を念入りに行い、最適なシーラーを塗布する。
屋根の塗膜剥離
事例
冬や湿度が高い時期に発生する塗膜剥離
原因
塗膜と既存下地との間の層に水気が発生し、本来光沢がある塗装も艶消しのような状態となり、塗料との密着不良も生じ後々に剥離の原因となる。
対策
特に水滴が付着する可能性が高いトタン屋根などの場合、陽があるうちに指触で塗料が付かないぐらいに当日に完了させるのが望ましい。
▼結露が発生するメカニズム
冬は室内と外気温の差が大きくなると外部表面に水滴が生じる。